むだなものを愛しつづけられる人間でありたい

たとえば誰かに手紙を書くように、何気ない出来事を綴るとしたら。

「世界フェアトレードデイ」と私

今日は何の日。
5月12日は、「世界フェアトレードデイ」です。

 

東京駅から大手町駅に向かって歩いていると、右手におしゃれな雑貨屋さんの並びが。ちらっと見ると、目に飛び込んできたのは”フェアトレード”の文字。

「そうそう、茅ヶ崎のイオンにフェアトレード専門店ができたらしいよ~」

「これはフェアトレードのバナナですか?」by高杉くん(auのCM)
(auのCM意識高すぎ!高杉くん「購買部」編:https://www.au.com/pr/cm/takasugikun/)

 

フェアトレード”という言葉を、商品を、目にするたびに、すごく嬉しい気持ちになります。
私が大学生の頃(7~8年前)からの広がり。ああ本当にうれしい。

 

●「世界フェアトレードデイ」とは

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毎年5月第2土曜日に、世界中でフェアトレードをアピールする日。そして5月は世界フェアトレード月間です。

「世界フェアトレード・デー」は、WFTO(世界フェアトレード機関:World Fair Trade Organization)に加盟するフェアトレード組織と生産者組織を中心に、各国でイベントやキャンペーンが同時開催されます。

​1995年にヨーロッパのフェアトレード・ショップの連合が運動を開始し、日本では1999年にグローバル・ヴィレッジ/ピープルツリーが日本国内のフェアトレード・ショップに呼びかけて約100軒が参加したのがはじまりです。
2002年からは、欧米や日本などのバイヤー組織と、アジアやアフリカ、南米の生産者組織が同時に参加する世界的なイベントとなっています。
ぜひこのムーブメントに参加して、フェアトレードの輪を広げましょう。

 

(グローバルヴィレッジHPより引用:

世界フェアトレード・デー | NGOグローバル・ヴィレッジ)

 

 


2018年のフェアトレードデイ。
エシカルフェスタなどのイベントには参加できなかったので、家でフェアトレードコーヒーを飲みながら、「フェアトレード」に想いを馳せてみます。

 


フェアトレードと私

 

フェアトレード」という言葉をはじめて知ったのは、たしか大学2年生の頃でした。
なんとなく、「国際」という響きに惹かれて選んだ学科(経済学部国際経済学科という学科)で、光り輝く先輩に出会って、私もあんな風になりたいと思って、扉を開けた世界がとてもおもしろくて、複雑で、エネルギッシュで。
どうしたら貧困は無くなるか。
彼らが自立するにはどのような方法があるか。
今ある手段は有効か。
本を読んで、その内容について議論して、勉強して、どんどん世界が広がっていきました。夢中でした。
同時に、世界はものすごく広くて、複雑で、私ひとりがどうもがいてもあまり変わらないような気がしました。


世界には様々な問題、課題があって、それらを解決するために行動している人たちもたくさんいて。
国連などの国際機関、JICA、青年海外協力隊NGO団体、開発コンサル、などの専門的なものから、民間企業のCSR、いわゆるソーシャルビジネスなど。

国連などの国際機関や開発コンサルなどは、修士号は必須のところが多いですが、机上で議論をすることが、これ以上必要だとはその頃は思いませんでした。頭でっかちになってしまう、井の中の蛙になってしまう、と思いました。深い知識を持っている人たちだけで議論するということよりも、ちょっと興味あるけれど、という人たちや、今はあまり関心ないかな、という人たちに対して何かアプローチするという方がおもしろそうだと感じていました。

現地で活動するということには興味がありました。青年海外協力隊NGOなどでの採用なども考えましたが、では分野は?と考えたときに、決められませんでした。

そもそも、支援する、援助するということがはたして本当に必要なのだろうか、という考えが大きくなっていました。
もちろん、今にも飢えてしまいそうな人々に、食糧や水などの支援は必要だと思います。いわゆる、緊急人道支援のようなもの。難民キャンプの存在やそこでの支援は必要だと思います。災害援助なども。
他の支援も、必要ない、とは言い切りません。でも、寄付でまかなう支援や援助に持続性ははたしてあるのか、という疑問や、そもそも効果はあるのか、逆に”援助慣れ”させてしまっていないか、などの疑問はありました。
そんなときに、話題になった「援助じゃアフリカは発展しない/(著・ダンビザモヨ)」という本を読んで、ああ私が思っていることは間違ってはいないんだな、と妙に安心したのを覚えています。

 

発展途上国への関わり方を模索する中で、「フェアトレード」という言葉に出会いました。

フェアトレードとは

日本では途上国で生産された日用品や食料品が、驚くほど安い価格で販売されていることがあります。一方生産国ではその安さを生み出すため、正当な対価が生産者に支払われなかったり、生産性を上げるために必要以上の農薬が使用され環境が破壊されたり、生産する人の健康に害を及ぼしたりといった事態が起こっています。

生産者が美味しくて品質の良いものを作り続けていくためには、生産者の労働環境や生活水準が保証され、また自然環境にもやさしい配慮がなされる持続可能な取引のサイクルを作っていくことが重要です。

フェアトレードとは直訳すると「公平・公正な貿易」。つまり、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す「貿易のしくみ」をいいます。

(fairtrade japan公式サイトより:

フェアトレードミニ講座|フェアトレードとは?|fairtrade japan|公式サイト)

 

私はゼミナールでアフリカの経済のことや貧困問題のことなどについて学んでいて、その中で、今の世界の貿易構造自体が、貧困を生み出す原因のひとつになっているということを知りました。
それは、私たちの生活と深くかかわっていることでもあり、それを知ってショックでした。

 

例えば、チョコレート。
甘いものが大好きなので、よく買います。
スーパーずらっと並んでいるチョコレートの中から、値段を見て決めます。選ぶときの基準は、私の場合は、値段と、気分(ダークかミルクか、クッキー付きか、など)。
そのチョコレートがどこで作られているのか、カカオはどこの国の誰さんが生産しているのか、その人の生活はどんな風なのか。
そんなこと考えたこともありませんでした。

でももし、その生産者が、私が買ったチョコレートのせいで、ひどい環境の中で働かされていたとしたら?
日本人が毎日のように飲むコーヒーだって、生産国の多くはいわゆる発展途上国と呼ばれる国々です。
農産物だけではなく、例えば洋服。
いわゆるファストファッションは、びっくりするくらい安いです。消費者にとってはとってもありがたいですが、じゃあこれを作っている人の労働環境は、暮らしは、どうなっているの?
知ってから、目の前に並んでいる商品の”裏側”を想像せずにはいられなくなりました。
と同時に、もし世界中の消費者が”賢い選択”をしたなら、と想像すると、わくわくしてきました。

 

消費者の立場から、発展途上国に関わることができる、という気づきは、私にとって大きなものでした。
フェアトレード以外にも、いわゆる「エシカル」と呼ばれる、マザーハウスやandu amet、HASUNAなどのブランドがあることを知り、なんてかっこいいんだ、素敵なんだ、と思いました。

 

●「1人の100歩より、100人の1歩」

 

大学の頃に出会った先輩で、すごく尊敬している人がいます。
その人が言っていた言葉。

「1人の100歩より、100人の1歩」

大好きな言葉です。
大切な言葉です。

 

私たちは、ほぼ全員が、”消費者”です。
まったく何も買わずに生きている人は、かなり限られていると思います。(完全なる自給自足か、物々交換か)
ほぼ全員の”消費者”が、普段の買い物のときに、ちょっと、商品の裏側にあることを想像してみる、目を向けてみる。そうして、フェアトレードエシカルの商品などの商品を選択する。
何も難しいことはなく、誰でも、すぐに、できること。
1回の買い物を変えるだけで、世界の貧困がすぐに無くなるなんてことはありません。
もしかしたら、ほとんど影響はないのかもしれません。
100歩は進めません。
でも、確実に、1歩は進みます。
たとえ、買わなかったとしても、”知った”ということも、大きな1歩だと思います。
次の買い物から、この商品は誰がつくっているんだろう、と気になるからです。

 

ほぼ全員の”消費者”が、ふだん何気なく買っている商品の裏側を、ちょっと気にするようになって、今までとは違う選択をするようになったら…。

 

微力だけれど、確実な1歩。

これからも、歩んでいきたいと思います。